- 絵本屋の窓から〈10〉
山元 寿美子 Yamamoto Sumiko
山に木を植えました
〜森は海の恋人〜
いつものように、“道の駅・友愛の森”に野菜を買いに出かけました。出品者の方々ともいつしか顔見知りとなり、旬の食材、その調理方法云々と、教えて頂くことが多くなりました。ここ数日、交わす挨拶は「よく降るネェ〜」から始まって、長雨の影響が出始めた収穫物の話となり、「まったく自然には勝てないね!」で締めくくられます。
本当に、人間のあらゆる英知をもってしても、自然界の為せる技には太刀打ちできないものです。最近の異常気象と括られる豪雨、竜巻などもまさに“天災”。天から下される価値ある教えなのでしょう。
地球の誕生から現在までの約46億年の歴史を1年間で表した“地球カレンダー”というものがあるとすると、大地が誕生したのが2月下旬(42億年前)。人類が誕生したのは12月31日の23時55分(5万年前)だそうです。さらに、文明が発祥したとされるのは、1万年前の12月31日23時59分。あ〜、何と言うことでしょう。私たちの住む地球という星からの嘆き、叫び、そして怒りも当然とうなずけます。
そ地球に住むあらゆる生命体は、太古の昔より共につながり育んできた自然のサイクルの中で、その命を輝かしてきました。その地球の美しさを感ずるのも、探求するのも、守るのも、そして破壊するのも人間なのです。
今回は、そんな思いも重なって手にした本をご紹介します。
『山に木を植えました』。
監修の畠山重篤さんは、現在も宮城県気仙沼で牡蠣、帆立の養殖を営みながら、「森は海の恋人」を合い言葉に植林活動を続けていられる方です。
20年前、汚れてしまった海を元気な海へ戻したいと、漁師さんたちが森に落葉広葉樹を植え始めました。周囲からは、漁師さんが植林?と訝しく思われていたのですが、ここに、共に育て合いながら生きていく自然のサイクルがあったのです。畠山さんたちの熱い思いは教科書にも取り上げられ、全国の小中学生、教育現場の先生方を始め広い分野の企業から講演の依頼が殺到しています。
本書は、山に木を植える意義、動物や昆虫との関係、腐葉土のこと、そして川から海への食物連鎖が続き、すべてつながっていることが、幼い子どもにもわかるようにまとめられています。スギヤマカナヨさんのわかりやすいイラストと工夫された構成で、興味をより深く掘り下げてくれます。
1,000億を超える銀河系の星の中で、“地球”だけが表面に満々と水を堪えていると言われています。“1,000億分の1の奇跡”。
私たちは、今暮らすことができている「地球」がここまで貴重な場所なのだということをもっと自覚したいものです。たとえハチドリのひとしずくであっても、我々の住む星に対して、感謝といたわりの一滴を行動で示していこう!と、真剣に考えています。
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今号の絵本
『山に木を植えました』

スギヤマカナヨ●作
畠山重篤●監修
講談社 定価1,365円
- *絵本屋・cafe ぷーじ&ぷーば*
筆者の山元寿美子さんご夫妻のお店です
お店にはすてきな絵本がいっぱいです
ぷーじさんの手作りケーキセットを
いただきながら
ぷーばさんにおすすめの絵本を
尋ねてみてはいかが?
お店の紹介
那須高原の木立の中にあるすてきなお店です
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